PSVRによるVR酔い・頭痛・吐き気の原因と対策方法まとめ
更新日:2020年05月26日
PSVRが2016年10月に発売されてから、今まで空想の世界だったVR(バーチャルリアリティー)が、現実のものとなってきました。
まるで作られた世界に入り込むような感覚があり、PSVRは人類に新しいエンターテインメントを提供してくれるでしょう。
そんな期待高まるPSVRですが、酔う人が多発していることをご存知でしょうか?
吐き気やめまい、頭痛を感じ長時間プレイするのが難しいと訴える人が少なくありません。
そこでこの記事では、PSVRで酔う原因と、吐き気や頭痛を感じた場合の対処法について紹介しています。
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1.PSVRで「3D・VR酔い」する原因
PSVRで酔うのは一般的に、「3D酔い・VR酔い」などと呼ばれており、車酔いや船酔いに近い症状が出ます。
PSVRの試作機が完成し、スタッフが体験したところ「すぐに気持ち悪くなって、すぐに投げ出した」と言われるほど、強烈な酔いがあったほど。
かなり改善されPSVRは発売されましたが、今でもガイドライン作りやファームウェアを進めています。
VR酔いになる程度は人それぞれで、5分も耐えられない人がいる一方、長時間プレイしても気にならない人もいます。
また酔う症状の程度も個人差が大きく、全員が当てはまらないというのも興味深い特徴です。
それでも、PSVRで酔う原因は挙げられています。
それによると、PSVRで酔うのは、「視覚が激しく動いているのに、身体は動いていない」という感覚相違により起こるのだとか。
視覚は脳に直接情報が届き、視覚の動きでバランスなどの感覚が脳から発信されます。
一方、身体全体のバランスというのは耳の奥にある、「三半規管」で認知されるため、視覚からの情報と、三半規管からの情報に相違が見られるのです。
すると脳は相反する情報が入ってくるので混乱し、「幻覚」を見ていると誤認し、酔うのではないかと見られています。
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2.PSVRで酔う状況が発生しやすいプレイ環境
車酔いなどと同じく、環境によって酔う程度が大きく変わりますよね。
しっかりと前を向き、本などを読まず、平坦な道を走っているだけなら車酔いもそくまでヒドくはなりません。
しかし、車の進行方向とは反対に座り、本やスマホなどを見て、山道をクネクネと走っていたらどうでしょうか。
想像するだけで酔ってしまうほど、酔いやすい環境だと分かりますよね。
これと同じように、PSVRもプレイ環境によって、酔う程度が変わってきます。
ここでは、VR酔いが発生しやすいプレイ環境を取り上げておくので、これらを避けることが酔う状態を改善するのに役立ちます。
- 画面が激しく動くシーン
- 画面の明滅が多いシーン
- 残像減少が多い
- 部屋が暗い
- 長時間プレイして疲労がある
- 画面が小さすぎる
- 画面が大きすぎる
- 視界が悪い(雨や天井が低い、靄がかかっているなど)
これらは映像や周辺環境が問題となっていますが、それ以外にもヘッドセットと目の距離に問題があると、PSVRで酔いやすくなるとの報告もあるのです。
こうした点から分かるのは、PSVRで酔うのは、様々な条件が絡み合っているという点でしょう。
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3.PSVRで酔う状態を未然に防ぐ方法
PSVRの酔いは、「3D酔い・VR酔い」であり、車酔いなどと同じような状態と言えます。
ですから酔う状態を未然に防ぐには、以下の方法を試してみましょう。
- 睡眠をしっかり取る
- ゲームを行う前に軽く体操をする
- 車酔いの薬を服用する
- ガムを噛んだり飴を舐めたりする
- 空腹だと酔いやすいので、軽く何か食べておく
基本的に車酔いや船酔いを未然に防ぐ方法と、よく似ていることに気付くでしょう。
酔う原因は前章の通りハッキリとは分かっていませんが、脳が受け取る感覚情報に相違が見られているので、その症状を軽くする措置を事前に取ることが大切。
PSVRで酔う人は、上記の方法をプレイ前にしておいてください。
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4.PSVRで頭痛や吐き気が出た場合の対処法
PSVRをプレイしていて、頭痛や吐き気、目まいなどの症状が出た場合、どのような対処をすれば良いのでしょうか?
まず大前提として、PSVRで「3D・VR酔い」の症状が出て、自分でも「何かおかしい」と感じたら、「ゲームを中断する」ことを必ず行ってください。
酔っていると自覚しているのにプレイを続行したら、症状は改善されるどころか、より悪化します。
ゲームを中断するのが、対処法としてまず最初に行うものですが、頭痛や吐き気を覚えているなら以下の対策を実践してください。
- 顔を洗いスッキリする
- ストレッチや体操などを行う
- 部屋の中をゆっくりと歩く
- しばらく横になり安静にする
- 仮眠を取ってみる
- モニターから目を離して、部屋をぼーっと見る
この他にも、プレイ中に実践して欲しいのが「酔いそうな特定のシーンを見ない」という方法。
PSVRの映像にも、酔いやすいシーンと、酔いにくいシーンがあります。
たとえば、激しい移動、上下への揺れ、回転、光の点滅などがあるシーンを連続で見ると普段あまり酔わない人でも異変が起こる場合もあるほど。
ですからこうしたシーンのときだけは目をつむり、シーンが終わったら目を開ける。
かなりの妥協案になりますが、かなり効果が期待できるでしょう。
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5.PSVRで頭痛や吐き気が酷い場合の対処法
冒頭でもお伝えした通り、PSVRで酔う原因についてハッキリとしたことは分かっていません。
そして個人差が非常に大きく、長時間プレイしても違和感を感じない人もいれば、10分程度で頭痛や吐き気などの酔った症状が出る場合もあります。
これまでに記述したように、PSVRでの酔いを未然に防ぐ方法を実践しても、酔った際の対策を行っても、頭痛や吐き気を伴う症状が必ず出てしまう場合はどうするべきでしょうか?
対策に効果が感じられず、強烈な3D酔いが頻繁に発生するようなら、残念ですがPSVRの使用は諦めたほうが無難です。
いくらPSVRで臨場感あふれるゲームをプレイしたいとしても、頭痛や吐き気などを催していたのでは、楽しくありません。
さらに身体が「あなたには合わない」と警告を与えているとも言えるので、PSVRの使用継続は身体に大きな負担になりかねません。
ゲームで慢性的な体調不良が起こる前に、激しく3D酔いをするならばPSVRの使用を止めましょう。
まとめ
PSVRは仮想現実を体験できる装置で、今までとは違うリアリティを体感できる画期的な商品。
しかし個人差はあれど、PSVRで酔ってしまうこともあるので、VR酔いをする原因や予防と対策を紹介しましたから実践してみてください。
大切なのは、PSVRをプレイする前に身体のコンディションを整えておくという点。
さらに、「酔いそうなシーンは極力見ない」という方法も、かなりの妥協案ですが効果的ですよ。
もし強烈な酔いで頭痛や吐き気がヒドく、改善が見込めないなら残念ですが、PSVRをプレイするのを諦めましょう。